2017年4月24日月曜日

「そち」と愉快な仲間たち 4年 越智悠

最近、阪大サッカー部内で僕を「そち」呼ばわりする風潮がある。「そち」というのは「あなた」と言う意味ではない。

小学校から高校まで、学校と部活を含め、無遅刻無欠席という輝かしい記録を何度も樹立してきた。そんな僕からは想像も出来ない失態を、この3年間繰り返してきた。今まで何度遅刻したか正確には覚えていないが、その罰金が阪大サッカー部の財政を支えていることは確かな事実である。

阪大サッカー部の黒幕である辻隆道は、こんな僕を「粗相をした越智」略して「そち」と呼んだ。これがまさに「そち」の語源にあたる。

信用されないかもしれないが、僕は本当に反省している。反省するようになったきっかけの1つが、規律係就任である。僕たち4回生は最高学年になるにあたって、今までにない組織のあり方に挑戦している。主将、副主将、主務などの主要な役割に加え、部をより良くしようと、規律係、広報係、社会貢献係、財務係を設けた。係の長を決めるにあたって、主将の西山が周囲の反対を押し切って、僕を規律係長に推薦してくれた。その意図は、最も規律を正されるべき人間を任命することにより、責任感を持たせ是正することであろう。他の係同様、この規律係はほとんど僕個人の人間的成長を促すものと言っても過言ではないと感じている。

僕たちは問題の多い代だ、と先輩方にもよく言われた。僕の遅刻も含め、様々な失態を犯してきた。僕たちの代の主将を決める時も、わざわざ西山のために長いミーティングをして真剣に話し合った。涙を流すやつもいた。元主務の山下が問題を起こした時も、何度もミーティングを開き、学年の連帯責任として15kmに及ぶ罰走を延々と走った。

このような個人の問題にも全員で向き合い、少しずつ改善してきたのが僕たち4回生である。部に対して建設的に真剣に向き合う選手が、これ程に多いのは4回生の長所であり、今までの(僕が知る限り)阪大サッカー部にない特性だと思っている。

お恥ずかしい話だが、僕は4回生のこういう部分をとても尊敬している。新しいことに挑戦する力。仲間への思いやり。サッカーに対する情熱。最高の仲間だと思っている。

阪大サッカー部に入って得たものは沢山ある。日々切磋琢磨し、サッカーはもちろん上手くなる。人間的にも学ぶことは多い。充実した日々を過ごし、思い出せない程の思い出もできる。でも僕が一番の財産だと思うのは、「仲間」である。サッカー部で得られるもののほとんどが「仲間」の存在ありきだと思う。

感謝の言葉を述べるにはまだ早いので、引退までの日々をこの仲間と全力で駆け抜けたいと思う。

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