2020年7月10日金曜日

知る 3年 松田明香里

こんにちは。新3年の松田明香里です。前代未聞の自粛期間というこの味気のない毎日の中でも、この部員ブログは、私の唯一の楽しみでもありました。でもいざ書く側になると、かっこいい言葉を使いこなす語彙力もなければ、面白く書く文章力もないし、、と悩みました笑 散々悩んだ結果、私は、高校時代みんなとは違う時間を過ごしたからこそ味わったことを書くことにしようと思います。

「なんでマネージャーしようと思ったの?」という質問はマネージャーに対してみんなが疑問に持つところかもしれません。自分自身、そう聞かれても曖昧な言葉で返していたような気がします。

みんながサッカーに熱中していた高校3年間、私も弓道というスポーツに青春を捧げました。弓で矢を引き、的に当てるにはブレを±3mm以内に収めなければならないという超繊細なスポーツです。そんなにメジャーなスポーツでもないですが、148cmの身長といい、この体格がプレーヤーに向いてないのは容易に想像してもらえると思います。案の定、そのフィジカル面で壁にぶつかり、逃げるようにして高1の夏、私は留学に行きました。夏合宿なども含め、大事な成長期を逃した私は、1年生全員が出る大会にも出られず、応援席で同期の姿を眺めることしか出来ませんでした。弓と矢を持つことは疎か、道場内に入れてもらうことさえも出来ず、永遠と1人道場の外で基礎練の日々でした。悔しくて悔しくて、悔しくて、そして情けなく、悲しかった。でもその思いはいつの間にか、怠惰な気持ちへとすり替わっていきました。結果に拘ることもなくなり、集中も出来ない、メンタルもブレブレ。けっきょくいつまでたってもメンバーには選ばれない日々でした。
いつからか私は、控え室に座っている同期に声をかけ、道具の整備を手伝い、スコアを付けて選手に伝え、会場運営の仕事に奔走する、いわばマネージャー的立ち位置に収まってしまっていました。

選手をしていたからこそ、メンバーたちが何を必要としているか、何をしてもらったら助かるか、そういうことが分かる私は正直、マネージャーのようなその立場にやりがいを感じる時もありました。選手として部活にいる時よりも必要とされる実感を得られたからです。

2年生に上がって、弓道をしに行くというよりも、大好きな部活の同期たちに会いに、週7で道場に通っていました。しかし道場に行けば、コーチもいるので練習せざるを得ません。嫌々ながら練習をしていたはずでしたが、気がつけば弓道というスポーツと向き合うようになっていきました。ギリギリのところでポジションを奪い、新人戦の九州大会という大きな舞台で結果を残します。九州3位という輝かしい栄光を、選手として、手にすることが出来ました。

褒めに褒められ、調子に乗った私でしたが、その後、油断したせいか、期待されていた最後の夏の総体で、一個下の後輩に追い抜かれ、メンバー外。あの一瞬だけが奇跡のような思い出となってしまいました。高校3年間の間に、支える立場として部活に携わることの意味を知り、そして選手として最後にやりきれない思いを味わいました。

だから、今、私はマネージャーとして、体育会サッカー部にいます。

あの時果たせなかった悔しい思い、選手が最高のパフォーマンスが出来る環境を作る立場としてのやりがい、など全てをこの体育会のマネージャーにぶつけようと決めました。

覚悟を持って部活に入ったものの、みんなが20年近くやってきたサッカーは、私にとっては未知の世界です。そこにいきなり飛び込んで、辛いことも多くありました。選手との間に壁がある、頼ってもらえない、怪我の話さえしてもらえない。
でも正直それは当たり前で、サッカーを知らないマネージャーにサッカーの話なんかするわけも無いし、知識もない人にテーピングを頼もうなんて思いません。
私自身、これを認めるのは傷つくと分かっていたからこそ、今の現状に目をつぶり、努力をしようとしていませんでした。

私たちの学年は「仲が良い」とよく言われて来ました。この3年近くで何回言われたか分かりません。でも言われれば言われるほど、私は同期のことを知った気になっていました。「仲が良い」からみんなのことが分かっているつもりでした。でも、実際、同期が書いた部員ブログを読んで、知らないことしかありませんでした。みんながどんな高校時代を過ごし、どんな思いを抱えて入部し、何を思いながら練習し、ピッチに立っていたのか。

やっとあの現状に正面からぶつかりにいける気がします。そのためにも、みんなをもっと知ろうと思います。信頼され、頼られるマネージャーになるには、選手自身について知らなければならないし、もちろんそれからの努力も怠らないつもりです。

部員ブログから少しだけみんなの思いを知って、これでやっとスタートラインです。部活が再開したら、みんなのために、自分のために、グラウンドで時間を過ごしたいと思います。

これからの阪大サッカー部の活躍に期待してください!私も共に戦い、成長できるように頑張ります!

0 件のコメント:

コメントを投稿