体育会に入ろうか迷っている新入生へ
こんにちは、副将の中嶋です。初めからくさいセリフ、すみません。拙い文章が続きますが、しばしお付き合い願います。
なぜ、体育会にまで入ってサッカーするのか?
唐突に、仲間にそういった疑問を投げかけられました。その時、自分の中で分かりきったことだと思っていたけれど、実際考えてみるとうまく言葉にできない自分がいました。プロになるわけでもないのに、なぜこんなにも本気で取り組んでいるのか、なぜ最後の学生生活をサッカーに注ぐのか。今現在サッカーは好きだし、この先もサッカーを好きでいるだろう。けれど、それだけならサークルでもいいじゃないか。サークルでサッカーは出来るし、楽しめるだろうし。なんせ、遊ぶことももっと出来る。考えれば考えるほど、よくわかりませんでした。けれど、これまでのサッカー人生を思い返せば、自ずと答えは見えてきました。
ここでは一つ、サッカーが僕を変えてくれるきっかけとなった話を書こうと思います。
僕は幼少期、人と関わることがすごく嫌いでした。自分がどんな風に思われているか気になり、自分自身を自由に表現することに臆病でした。喋る人は家族だけでいいと思っていた時もありました。そんなときサッカーが僕の考え方を変えてくれました。
4歳の頃からサッカーに触れていたけれど、僕を変えてくれたのは小学二年生の時です。その時、コーチがサッカー中に声をだす重要性を教えてくれました。「声を出すことで自分の考えがチームに伝わり、チームメートが反応することでチームメイトの考えが自分に伝わる。サッカーはチームスポーツだから、味方の考えを知ることはチームで勝つためには必要なことなんだ。」と。僕は勝つために、自分を最大限、自由に表現していいこと、そのなかで相手の考えも知れることに気づきました。
その頃から、試合に勝てば喜んでいたし、思うようにいかなければイライラすることもありました。決勝で負ければすごく落ち込んでずっとみんなで泣いていました。リーグ突破すれば、試合に出てるにかかわらず、チームメイトと喜び合っていました。優勝して、保護者が泣いている姿を見て嬉しい自分がいました。サッカーをしていく上で様々な感情が湧き出て、自分自身が感情を動かされる時もあり、そんなことに面白さを覚えていました。
こんなことがあり、サッカーとの出会いで、今では私生活でも臆することなく、自分自身を自由に表現できるようになりました。
この経験が僕のサッカー人生の基礎になった経験です。これから、中学、高校と、僕のサッカー人生は続いていくのですが、常に僕のサッカー人生の根幹には、自他に関わらず、「感情」を動かし、動かされることに楽しみを感じるということがありました。これはサッカーをしたから味わえたことであり、サッカーというスポーツが僕に一番教えてくれました。
話を始めの質問に戻しましょう。このような経験から、以下の4つが僕の現状の答えです。
喜怒哀楽を自由に表現できる、素の自分を最大限に表現できる。
応援してくれる人の心を動かすことができる。
チームメイトとありのままの感情を共有することができる。
本気で取り組む仲間、尊敬できる仲間と出会うことができる。
これが僕がサッカーを好きであり、続けてこられた大きな要因だと思います。そして、大学で体育会サッカー部を選択したのは、体育会というものに無意識的にこういったことを感じとっていたのだとも思います。
本気で取り組むからこそ、オリジナルな自分、喜怒哀楽を表現できる。本気で行動するからこそ、人の心を動かせる。本気で取り組む仲間がいるから、共有できる感情がある。大学で、そんな仲間と出会えるのも本気で取り組める体育会サッカー部でこそのもの。
みんなにも今一度「なぜ、体育会にまで入ってサッカーするのか?」ということを考えてほしいです。今はっきりと言葉にできずとも、この一年で明確なものにしてほしい。その信念を忘れずに部活に取り組んでほしい。その信念が自分の強みになると思う。
こんな疑問を投げかけ、気づかせてくれた仲間にはとても感謝しています。それだけでなく、熱い気持ちを持っている同期や後輩に出会えたことに感謝しています。また、これまでご指導いただいた先輩方にも感謝です。
今年は、去年よりももっと難しい一年になると思いますが、今年の最後には笑って終われると思っています。今年のチームにはできる自信があります。新しい歴史を僕たちが作り上げていこう。